2011/08/19

鎌倉:裸形彫刻の仏像

鎌倉には、裸形の仏像がいくつかあります。

しかし、裸形といっても、そのままの姿を見せるのが目的ではなく、裸形の仏像に衣服を着せてはじめて完成するものです。


鶴岡八幡宮の裸弁財天
1266年(文永3年)、
舞楽師中原光氏によって奉納されたもの。
鎌倉国宝館に寄託されています。

江ノ島の裸弁財天
江ノ島辺津宮奉安殿に安置されています。
一般的には「妙音弁財天」と呼ばれ、
鎌倉時代中期頃の仏像といわれています。

延命寺の裸地蔵

延命寺の裸地蔵は、
北条時頼夫人の身代わりになったという伝説が残されています。

ある日、時頼と夫人が双六をして、
「負けた方が裸になる」という賭けをしました。

結果、夫人の負けになっていまいます。

すると・・・

夫人が日頃信仰していた地蔵菩薩が、
夫人の身代わりとなって双六盤の上に立ったといいます。

そのため、「身代わり地蔵」と呼ばれ親しまれています。


青蓮寺の鎖大師
もとは、鶴岡八幡宮等覚院にあった仏像。
明治の神仏分離によって、
松源寺壽福寺を経て青蓮寺に移されました。
足の関節が動くように作られていることから、
「鎖大師」と呼ばれています。

これらの裸形彫刻は、鎌倉期の写実的な彫刻として貴重なものです。



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